クライナのゼレンスキー大統領は、ロシアによる侵攻に対し強いリーダーシップを発揮し、国際社会から広く支持を得ています。
しかし、一部では「ゼレンスキーは戦犯ではないか?」という意見も見られます。
本記事では、ゼレンスキー大統領が戦争犯罪者として扱われる可能性について、国際法の観点から考察してみます。
ゼレンスキー大統領が戦争犯罪者として扱われる可能性が低い理由3選
理由1 戦争犯罪者とされるには、国際法に明確に違反した証拠が必要

国際刑事裁判所(ICC)や国連の見解によると、戦争犯罪者とされるには、国際法に明確に違反した証拠が必要です。
特に、民間人の大量虐サツや捕虜へのギャク待、国際的なルールに反する武力行使などが戦争犯罪とみなされます。
現在、ICCはロシアのプーチン大統領に対し、ウクライナの子どもたちを強制移送したことを理由に逮捕状を出していますが、ゼレンスキー大統領に対してはそのような措置は取られていません。
また、アムネスティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチの報告によれば、ウクライナ軍の一部の行為が問題視されることはあっても、国家元首であるゼレンスキー大統領自身が戦争犯罪に関与した証拠は出ていません。
このため、ゼレンスキー大統領が戦争犯罪者として扱われる可能性は極めて低いと言えるでしょう。
理由2 自国を防衛する立場をとっている

ゼレンスキー大統領は、ロシアの侵攻に対し、ウクライナの主権を守るために戦っているという立場を明確にしています。
国際法上、国家は自衛権を持ち、侵略に対して武力で応じることは正当とされています。
国連憲章第51条にも
と規定されています。
ウクライナ政府は自衛のために軍事行動を行なっており、これは国際的に認められた権利です。
そのため、ゼレンスキー大統領が戦争犯罪者として扱われる根拠は乏しいと言えそうです。
理由3 ゼレンスキー大統領自身が戦争犯罪に関与した証拠がない

現時点ではゼレンスキー大統領が戦争犯罪者として指摘される証拠は見当たりません。
仮にウクライナ軍が国際人道法に違反する行為を行なったとしても、それが国家元首であるゼレンスキー大統領の指示や黙認によるものであると立証されなければ、戦争犯罪の責任を問うことは困難です。
例えば、2023年には一部のウクライナ軍が捕虜を不適切に扱った可能性があるとする報告もありました(国際人権団体の報告による)。
しかし、そのような行為が体系的に行なわれ、ゼレンスキー大統領自身が関与した証拠は出ていません。
そのため、ゼレンスキー大統領が戦争犯罪者として扱われる可能性は極めて低いと言えそうです。
まとめ
ゼレンスキー大統領が戦争犯罪者として扱われる可能性は極めて低い理由として、
- 戦争犯罪者とされるには国際法に明確に違反した証拠が必要であること
- ゼレンスキー大統領は自国を防衛する立場をとっていること
- ゼレンスキー大統領自身が戦争犯罪に関与した証拠がないこと
が挙げられます。
国際社会の支持を受けながら、ウクライナの主権を守るために戦っているゼレンスキー大統領が、戦争犯罪者として扱われる可能性はほぼないと言っていいかもしれないですね。

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